悲しみも苦しみも忘却の彼方
望月 ゆき

悲しかったことも
苦しかったことも
忘却の彼方だ


今では もう
デパートの屋上から 夕陽を見ても
電車の窓から あの坂道を眺めても
涙も でない


大切なものに 出逢えたことに
感謝さえ


悲しいことや 苦しいことばかり
続くわけではない


それでも ときどき
なつかしさに 胸が痛んだら


帽子のつばを すこし下げて
あの丘で 泣こう


自由詩 悲しみも苦しみも忘却の彼方 Copyright 望月 ゆき 2004-04-02 13:22:07
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