63、No.1 【なんばーわん】
雨宮 之人

人差し指を天に
ナンバーワンは指差して
「1」と書かれた旗の下
笑顔で 列を作っている

みんな なりたくて
ナンバーワンになりたくて
血眼に走って 転んで
膝をすりむいたら オンリーワンになる

生まれた時から
君ひとりだけの命を抱えて
美しい当たり前で 世はこともなし

目指した道を指差せば 顔をそらして笑う
それならスポットライトは誰のためにあるのだろう
既に太陽に、等しく照らされて私たちは


自由詩 63、No.1 【なんばーわん】 Copyright 雨宮 之人 2006-12-20 03:54:13
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