お眠り王子にさくらんぼ色のキスを
愛心

耳元で熱い吐息が聞こえる
午前3時
眠りの時間

隣でしんどそうに眠る
お眠り王子 私の恋人
おでこに氷を当ててみた

じゅわり。。。

あっというまに溶けてしまう

眠りの時間
慌てる時間に早変わり

電気をつけて
氷枕を作って
彼の頭を持ち上げた

救急車を呼ぼうと立ち上がると
お眠り王子
目をつぶったまま
私のズボンのすそを掴んだ

くいと引っ張って

私を転ばした

お騒がせな
お眠り王子

起き上がると
お眠り王子
私の顔を自分の顔に近づけた

行くなよ・・・・・。馬鹿。


私の唇

さくらんぼ色の唇

お眠り王子
もう一度 眠りなさい

麻酔薬

お眠り王子の唇に



ちゅ。



お眠り王子

ことん。



さて
お眠り王子のためにも
救急車は呼ばずに
隣で 眠ったげよう



午前4時
残り少ない
眠りの時間



ほんとに

お眠り王子

なんて純粋なんでしょう

まるで私が

魔女みたい





自由詩 お眠り王子にさくらんぼ色のキスを Copyright 愛心 2006-12-19 22:18:56
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