結露
プル式
窓がうっすらとくもり
秋はいつの間にか冬に変わる
抱き合ったままの僕らは
足の冷たさを暖め合う
まだ少し賑やかさに包まれた
小さな夜の始まり
遠くで猫が泣いている
うちに呼んであげようか
息を殺してじっとしながら
二人で静かに笑い合おう
僕らのため息が聞こえないように
蜘蛛の糸が切れないように
今夜は月が綺麗だから
手を繋いだまま眠ろう
二人がどこにも行かないように
君に迎えが来ないように
優しい朝なんてきっとないから
僕らは大人に成りそこねたから
二人でそっと抱き締めていよう
寝ぼけた振りで構わないから
怖い夢なら僕にも教えて
優しく髪を撫で合えばいい
暖かくなった足が
きっと眠りに誘うから
遠くで猫が泣いてるね
うちに呼んであげようか
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恋の歌