*落ち葉*
かおる



北の大地では六花を呼び込む灰色の空が
重く色づいた樹々を
このまんま押し花みたいに
空に繋ぎ止めてしまえば綺麗なのに
芸術家気取りの冷たい風が
ハラハラと色を零していく
どうせなら遥か彼方まで
連れてってほしいのに
いつの間にか吹きだまりに集め
街行く人の足に纏わりついて
邪険に踏み砕かれていく
落ち葉は
渡りいく風の隙間から溢れた
季節のラブレターなのかな


自由詩 *落ち葉* Copyright かおる 2006-12-18 09:13:54
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