花束と架け橋
紀ノ川つかさ

美しい花で満たされた花束
それを手渡す時に
その人との架け橋が築かれる

しかし美しさだけで作られたものを
手渡すのが怖くなる時もある
これで築かれた架け橋は
実は幻ではないだろうか?

あなたが必要なのです
あなたが大切なのです
あなたに感謝しています

そんな想いを伝えたい時に
花の一つもない花束を
手渡したくなる時がある

美しいものは無いけれど
あなたには「花束」という
言葉をあげる

それを受け取って
果たしてあなたは
分かってくれるだろうか?

そして僕がもし
花のない花束を受け取った時に
その想いを分かってあげられるだろうか?


    ※2006年12月17日 Ben's Cafe オープンマイク即興題 from 服部剛氏より
    ※実際に朗読したものとは幾分違うと思います



自由詩 花束と架け橋 Copyright 紀ノ川つかさ 2006-12-17 23:32:19
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