フェンス
とうどうせいら

きれいな心の人が書いた
きれいな詩は傷つく

死ななきゃいけないって言われてるみたい

あいしても
濁らないひとがいるのはなんでなの

何が違うの


心のきれいな人が作る詩

一月の水仙のようだ
細い茎が立ち上がる

その吐いた香る息さえ
わたしにはまぶしい

くるしい


わたしも呼吸 したいの
息ができない

誰かが首ねっこを掴んでわたしを押さえつける
顔面からフェンスの金網に叩きつける


消えても
消えても
なくならないよ

一度濁ったものは



なくならない
 
 
 


自由詩 フェンス Copyright とうどうせいら 2006-12-17 20:38:58
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