ひびだらけの永遠
茜井ことは
何の明かりから順番に消していけば
少しのためらいもなく、眠れるのだろう
どんなに光の射す部屋に迷い込んでも
最後の明かりを消すのはあたしだ
肌寒いこたつの中で眼を閉じても
あなたの面影には巡り会えない
ことばはいつも足りなくて
約束はつまらない形でしか果たされないね
夢を夢だとする度に
自然とあなたは遠くなっていく
全てが悲しいわけじゃないと覚えていて
重すぎる頭を振って
今日も冷蔵庫の音に、耳を澄ますだけ
自由詩
ひびだらけの永遠
Copyright
茜井ことは
2006-12-16 22:37:13