鍵 
服部 剛

壁の取っ手にかかった鍵は 
ひもがほどけてするりと落ちた 
それを拾って結んだぼくは 
壁の取っ手に再びかけた 


( 紐をつまんで手にした鍵は
( いつも人の心の鍵穴に
( 入って扉を開こうと 
( 振り子のように 
( 揺れていた






自由詩 鍵  Copyright 服部 剛 2006-12-16 00:26:00
notebook Home 戻る