月はいつでも
快晴
誰も分かってくれないと
出来るだけ軽く呟いて
アスファルトに転がった
ビールの空き缶蹴り上げる
それは闇に吸い込まれ
遠くの方でカランと鳴いた
目を
瞑
(
つむ
)
っても歩けてしまう
見飽きたいつもの家路を辿る
重く空気の沈んだ部屋に
早く帰りたいわけもなく
私を引き止める場所もなく
悪戯に描いた明日の絵を
ポケットの中で握り締め
誰も分かってくれないと
もう一度軽く闇に呟き
ふと視線を頭上に移せば
月はいつでも私を見ていた
自由詩
月はいつでも
Copyright
快晴
2004-03-31 21:58:46