月夜の晩餐
lazy

闇に押し潰されて
ぺたんこのあたしと
黒猫いっぴき
三日月の下

『ねこ、ねこ』
ぺたんこのあたしはぺたんこの声
黒猫はにゃあと、
やけに現実でただいっぴき

おまえはあたしを愛してくれるのか
おまえはあたしを愛してくれるのか

愛してやるさと
抱きしめてくれた寒空のした
あたしの身体を食べたらいいよ
飢えた黒猫とあたたかい夜

かじられた首筋さえ
求めている
したたる血さえ
求めている

痛みも快楽も大差ない
受け入れるならすべて
重みに存在する安心を
この身体に満たしたい

愛し尽くして
美味かったよご馳走さま
、なんて
最高の誉め言葉ね

merciありがとう
au revoirさよなら


自由詩 月夜の晩餐 Copyright lazy 2006-12-14 18:13:29
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