かたくなとごめんなさい
逢坂桜

  いろんなことがあたまをぐるぐるして

  あやまりたい、と思った

  というか、それしか残らなかった

  最初から最後まで、わたし一人のわがままだった

  身勝手に、ふりまわされてくれた

  ごめんなさいと、言いたかったけど、言えそうもない

  はじめてあなたに会ってから、いろんなことを考えた

  その代表的なものが「結婚」だ

  わたしはこれまで、かたくなだった

  「結婚」がいいものと、思ってなかった

  見なくていいものを見てきた―これは事実

  悲観的な見方ばかりしてた―これも事実

  だから拒否をした

  それはもう、かたくななまでに

  ただ、ある日、不意に

  わたしは確かにマイナスばかり見てきて、そう考えてたけど

  じぶんからよく見ようとも、意識を変えようともしなかった

  しあわせになってる人がいても、知ろうとも、

  じぶんの気持ちに努力して、よい方向にみちびくことも

  なにも、してこなかったことに、気づいた

  直接にはあなたに関係ないけれど、

  わたしが、わたしの気持ちが、ちょっとずつ動いた

  いまのわたしには、あなたの影響があったように思えてならない

  ほかにもいろいろあるけれど、ありすぎるけれど、

  わたしはあなたになにも返せない

  むしろ迷惑ばかりかけて、終わる

  ごめんなさい



散文(批評随筆小説等) かたくなとごめんなさい Copyright 逢坂桜 2006-12-13 22:14:36
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染めしおもいで