言葉をつかむ手がほしい
ぽえむ君

頭の中の言葉が
たくさんあるというのに
捕まえることができない
つかもうとする手と言葉とが
磁石の同極同士のように
退け合ってゆく

言葉が拒んでいる
言葉をつかめない
そうではない
言葉の心がつかめない
言葉は素直だというのに
心が拒んでいる

引き寄せられる言葉が
なくなってゆくのは
引き寄せようとする心が
なくなってゆくから
どんどん離れていってしまう

素直な言葉には
素直な心で触れられれば
言葉の方から寄ってくる
それが自然というもの

自然の言葉は
自然な心を映し出す
言葉を握る自分の手のひらを
もう一度見つめ
星をつかみ
雲を握り
花を抱える
そういう手になってほしい


自由詩 言葉をつかむ手がほしい Copyright ぽえむ君 2006-12-13 14:19:04
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