海月

少し肌寒い十二月の昼下がり
窓から溢れ燦然めく陽射し
甘い希望や愚かな夢みたいに
僕らはそんなことなど気にせずいた

近くいると君の全てを見る事は出来ない
遠くいると君の見えない所も見えてくる

風は吹き最後の葉までも落として
冬の訪れを感じさせれる

高い空は澄み切って
薄く淡い空色が広がっている
それは時の流れの雄大さ

僕が幾ら歳を取ろうとも変わる事ない
時間だけは緩やかに流れ続けている

細く清い流れから大海に出るまで
それまでに見てきたものは
思い出として心に残るだけ

僕は雨となり
もう一度、君の通ってきた道を歩くよ
それでしか君の温もりを感じられないと言うのならば
僕は好んで雨となる



自由詩Copyright 海月 2006-12-13 11:13:46
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