哀愁のメリークリスマス
恋月 ぴの

ひとりでいることって
決して好きくはないんだけど
ひとりでいたいときがある
壁のカレンダーを眺めてみれば
いつもと同じこよみなのに
この日だけは特別だよって囁いている
瞬くイルミネーションは人恋しくて
それは、あなたのぬくもりと
その先にあるものへの
儚い期待と戸惑い
触れあうだけじゃ終わらない
聖夜の密やかさに
ひとりも気楽かなって雑誌を閉じる
(そろそろ旅にでも出たいな
いつまでも振り向いてはくれない
あなたのことを捕まえたくて
ひとりぼっちのメリーゴーランド
(バッグにはあなたとの思い出だけを
ひとつになんてなれない
愛の刹那に唇噛んで
感じちゃう狂おしい程のもどかしさに
忘れがたいラブソングのベルが鳴る



自由詩 哀愁のメリークリスマス Copyright 恋月 ぴの 2006-12-12 00:07:50
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