ポストモダンの夕べに
渡辺亘

今日もニュースで
心が暗くなる情報を知った
生活保護を受けられない
男性が餓死していたと
いうのだ。
殺人
強盗
世の中は暗いニュースばかり
「格差社会」
「ニート」
一方でテレビは
華やかな笑顔の女優を
画面いっぱいに映す

たまには心温まる
ニュースを流してくれても
いいもんだと思う
女子高生が電車の中で
年配の方に席を譲ったとか
学生の勇気で
溺れそうになった児童が
救われたとか

最近の首相は
「美しい国」
だとか
もっともらしいスローガンを掲げているけれど
何をもって美しいとするのだろう
「愛国心」?
それもいいだろうけど
もっと先にやることが
あるのではないか
国を愛することも大事かもしれないけど
それだけではもう
時代遅れだ
世界市民として
地球を愛し
行動する
そんな民衆が
いてもいいのではないか

夕方のニュースは
いつも私を暗くする
ポストモダンの夕べに
私は祈ることにする
自分と周りの幸福を
国と世界の幸福を

そしてこれから
夜の活動に出かける
私達は
心から世界の平和を愛するもの
周りと自分の
幸福を愛するもの
なぜなら
自己と環境は
一体不二であると
心の奥底でわかっているから

今日も私は
仲間と
幸福を呼吸し
明日は
あの人に
幸福の種を植えていきたいと思う
私にできることは
それぐらいかも知れないけど
私にできることを
やっていきたいと思う


自由詩 ポストモダンの夕べに Copyright 渡辺亘 2006-12-11 18:33:42
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