はつ雪の、舞う
Rin K


ほら
雪って、生きているのよ
空からここまで辿ってきた足跡が
真っ直ぐじゃない

一粒ずつみてごらん
そうしたら、ね
小さな顔がある
あ、いま 目線が合った
雪はそのむかし 薄紅色じゃなかった
そんな証拠、どこにもなくって
もしかしたらいまだって
初めての出逢いに
照れたのかもしれない

ほら
雪って、きっと生きているのよ
白い風には強がってても
ぬくもりには
ゆるく、流れる
一粒ではつめたくても
互いに身体を重ね合えば
やわらかく、あたたか

雪は、生きているのよ
だから思い出をたくさんくれるの
雪って生きているから
この雪との時間は
代えられない でしょう
ほら
また生まれてくる 


      遠い―――








自由詩 はつ雪の、舞う Copyright Rin K 2006-12-06 00:18:40
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