夢と希望の種は冬に宿る
ぽえむ君
今日もまた
灰色の空から一日が始まる
青い空は心の中に閉じたまま
銀色の光が大地を支配し
赤い光は記憶の中に収められる
今日もまた
紐でかたく結ばれた一日が始まる
網の中に入れられたまま
糸の結晶が包み込み
布で覆い隠される
熱は大地に伝わらず
温かみは地面から吸い取られ
湿った空をつなげたまま
寒さが果てしなく続いてゆく
感情は空から押さえつけられ
気持ちは塞がれたまま
しかし同時に
結わかれた世界であるからこそ
夢と希望の種がそこに宿っている
その選り優れた種は
春には自らの力で殻を破り
根と芽を心おきなく伸びてゆく