果報は寝て待て
山崎 風雅

 緑色の思い出
 悠々と流れる時の中に
 そっと置いていく
 
 くすんだ深夜の幻想
 俺を誘うノスタルジーを
 端に置いて
 崩れることのない
 物語を作っていく

 まだ見ぬ光景
 いずれ辿りつけるだろう
 光りの丘

 ひゅうひゅうと吹きつける風の中
 地平線の彼方に見え隠れするのは
 父と母の若かった頃の生命

 時は皆に平等
 捨て猫のような気分になって
 世間が全部敵になってたけれど
 逆さまに世界を見ていたからなんだ

 続く
 続く
 続くのは生命のバトンリレー

 神様が寝ているうちに
 甘い罪を犯そう
 心に香辛料をいれて
 健康になるんだ

 昨日も今日も明日も
 俺は俺であり
 変える事の出来ないこと

 胸を張って歩こう
 パレードのように歩こう

 花びら舞う季節を
 ただ待つんだ

 果報は寝て待て

 だってさ
 


自由詩 果報は寝て待て Copyright 山崎 風雅 2006-11-27 03:59:27
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