60、アスファルト 【あすふぁると】
雨宮 之人

都市
その足元は黒に染まる
灼けては、また凍える
現代の 大地とでも呼べるだろう

黒くなった三億の悠久
忘れられて
尊くも足下 誰も
誰も、考えはしないで

あんまり痛くて、裸足では
それで、やむなく履いた靴の裏
シダ植物は 泣いていた


グレースケールに暮れ
敷き詰められた 悲しみの上


自由詩 60、アスファルト 【あすふぁると】 Copyright 雨宮 之人 2006-11-26 08:42:48
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