詩化粧
umineko
紀伊国屋書店にいって、ぼへらーって立ち読み。現代詩手帖。詩学。詩と思想。MY詩集は、パス(笑)。
きれい。
きれいだけれど、プラスティック。
たとえば。選定された野菜のように。
きれい、なんだけどね。たぶん滋養も十分あって、無農薬だったりもして。安心で、深い。美しい。
だけど。なんていうのかな。整い過ぎてるっていうかさ。あれじゃメールのリアルに立ち向かえない。
私たちは日々。リアルで声を発している。瞬間の悔恨と、ゆるやかな充足を揺れまどっている。
フォーマルであろうとすると。たとえば日本庭園の、剪定された立ち木の、自然でない自然を愛でる私たちの矛盾。
一方で、ライブこそ真実と、そんな声をぼんやりと聞く。それなら、リアルにも勝てる。だけどそれは一瞬だ。分けあえない。定型を持たないことばの弱味。
私は。軽く紅をひく。
こうあって欲しい私のために。
私は詩を提示する。何人かの人に、それは届く。時には軽く、時には忘れ。
誰かに促されて私は生きているのではないよ。
否定も絶望もない世界。
私は。不格好でツヤのにじんだ林檎が好きだ。それをセーターのすそでちょっと磨いて、あなたに、差し出す。
そうやって。あなたを試している。
あなたは今。幸せですか。