理想と言うこと
恋月 ぴの

あなたの理想は
わたしの苦痛
あなたはそれを判ろうとはしない
(寝化粧なんて誰がする
腰に手を当て拳を振り上げて
いつから偉くなったのか
わたしには苦痛そのものなのに
(朝は誰だって眠い
あなたは正しいと信じて疑わない
理想の押し付け
正義の押し売り
自分は既に持っているくせに
誰かがそれを欲しがれば
顔を真っ赤にして怒り出す
(なんだかカウボーイみたいね
自分の都合の良いように
ひとが動いてくれる
自分だけが偉くて
あなたを中心に世界が回る
それがあなたの理想なのかしら
あなたの言う良い人は
あなたにとって都合の良い人
(わたしの歯ブラシ使ったでしょ
その振り上げた拳で
あなたの頭を叩いてみても
何も出てきやしないのに
あなたの理想は
みんなの迷惑
あなたが脱いだ黄ばみブリーフ
蹴って摘んでゴミ箱ポイ


自由詩 理想と言うこと Copyright 恋月 ぴの 2006-11-24 22:25:59
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