*セミの抜け殻パズル*
かおる


蒼い空に貼り付いている木の葉と
舞い散るとりどりの色を眺めていると
あの時の涙の味をほろ苦く思い出す

人の気持ちは葉っぱのよう
一年で様々に変化していくものなのに
あのとき言えなかった気持ちが澱になって
沈殿して年輪を重ねていくのか
過去はセミの抜け殻のように脱ぎ去っちゃわないと
どうする事も出来なかった

星さえも凍え
雪になって降ってきそうな夜に
ぬくぬくと暖かなリビングでぼんやりと
過去の抜け殻パズルを繋ぎ合わせる至福の時

そんな時がやって来るのかな
きっと、いつか・・・


自由詩 *セミの抜け殻パズル* Copyright かおる 2006-11-24 09:13:40
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