冬支度
umineko

乾いた
木の葉を振り落とし
あなただけが生き延びる

それがあなたに
必要な作業

限られた
冬の季節を過ごすため

信号待ちで
見上げる私の
その
わずかな隙間にも

黄色い記憶が
風に離れる

足元に
散らばる哀しみは
やがて
どこにいくんだろう

あなたに戻り
あるいは消えて

やがて
どこにいくんだろう

梢は
はるか空を目指して
だけど
重なるはずもなく

ただ
やり過ごすためだけに
あなたは
無心に振りほどく

それが
私に出来ない作業

冬を過ごせる
はずもない
 
 




自由詩 冬支度 Copyright umineko 2006-11-23 19:29:49
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