不条理
肉食のすずめ

夜いろいろ考えて
なんかむしゃくしゃして
考えても仕様のないことなのかな
なんかふらふらして
でも考えて
疲れて
寝ようとした時
窓の外に何か居る気配がしたの
そんで窓を開けてみたら
そこに

「ふじょうりどん」
が居た

「ふじょうりどん」は
 不定形だ
 いろいろな色をしている
 無色のときもある
 総数や総量は不定だ
 0のときもある
 
 損得がない
 思想も持たない
 感情もない
 つまり
 理屈がない
 
 言語もない
 名前は私がつけた
 コミュニケーションのとり方が
 分からないので
 今
 「ふじょうりどん」
 については結構推測で
 説明している

 普段は
 あまり動かない
 ほんのたまに派手なことをしたり
 たくさん虹をかけたり(色はでたらめ)
 たまに地味なことをしたり
 プリンタを誤作動させたり(色はでたらめ)
 する
 またときどき音を出したり
 硬くなったりする

 認識はあるのかな
 あってほしい

 もし無かったら
 あまりにも
 「ふじょうりどん」は
 別の世界のようだ
 空想の世界のようだ
 覗きこんでいるようだ
 それはさびしい





「ふじょうりどん」を見つめていたら
ゆっくり
地面にしみこんでどこかへ行ってしまった

また来ないかな


自由詩 不条理 Copyright 肉食のすずめ 2006-11-21 08:32:08
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