ねぇ
茉莉香

 太陽が消えちゃった夜
 しんと静まり返った部屋
 放り出された読みかけの本
 
 無理やり履いていたブーツ
 足はまめだらけ 真っ赤

 ねぇ 逃げなくちゃ
 貴方の香り まだ残ってる
 町歩いていたら
 同じ香水をつけた人が笑ってた

 ねぇ 会いたいの
 忙しいんだよね 
 我侭言っちゃいけないんだよね

 ねぇ 独りなの
 どのくらい会っていないのかな
 私なんのためにいるのかな

 ねぇ わかってるけど
 心がぷしゅーって
 どんどんしぼむ
 信じたいけど怖いの

 ねぇ 逃げたいっていったら
 引き止めて くれるの
 

 

 


自由詩 ねぇ Copyright 茉莉香 2006-11-19 00:24:37
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