斜線時間
A道化





夜の雨の
斜線、斜線、斜線、





秋の真昼の真下
やわらかい一続きのわたしの輪郭は
ある一続きの輪郭の生きていることを
やわらかく深く知ってしまった、そして芯から
そして芯から悦び過ぎてしまった





だから
丁度良いよ
細かくて正しくて冷たくて、夜の雨の
鋭く訂正する斜線、夜の雨の
斜線斜線斜線、細かくて正しくて冷たくて
そして滑り去る車の一瞬の側面が
鏡みたいに泣いている、ああ
だから、こんな夜のすべて
すべて
丁度良いのだよ
日で温もった、その帰り道の
触れられた、その帰り道の
頬に目に手に髪に
頬に目に手に髪に
このやわらかい
一続きでしかない私の輪郭に
一続きでしかない私の輪郭に
鋭くおいで、もっと
だって、丁度良いのだよ
細かくて正しくて冷たくて





夜の雨のああ、
斜線、斜線、斜線、
おいで、もっと
斜線、斜線、斜線、







2006.11.18.


自由詩 斜線時間 Copyright A道化 2006-11-18 11:49:08
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