どうしようもないこと
恋月 ぴの

柵の外には自由が溢れているのに
何故か人は柵の中で生きる
ちょっと跨げば乗り越えられるのに
誰も跨ごうとはしない
自由の身になることを恐れ
しがらみから解き放たれることを拒絶し
狭い柵の中で生きることを選択する
(なんでだろうね
同じ服を着て
同じ顔つきをして
皆んな同じだよねと同意を求める
(ほっとするのかな
たまにはお酒でも飲んで
憂さでも晴らせば
たまには弱いものをいじめて
憂さでも晴らせば
狭い柵のなかで感じる
ちょっとばかりの優越感
(そんなものだよね
ヌーの巨大な群れのように
狭い柵のなかを行ったり来たり
置いてけぼりが恐いばかりに
同じ服を着て
同じ顔つきをして
そのくせ、自分だけは違うと思い込み
群れの去った後に残るのは
共食いにあった
血まみれの屍
ごろり
踏み潰されて
それは、あなたの


自由詩 どうしようもないこと Copyright 恋月 ぴの 2006-11-17 22:23:44
notebook Home 戻る