kagayaki
はらだまさる


猫と、小石が呟く。
「さあ、もっと大きな歌が、めくられた黄昏にやってくるぞ。飛行機雲、ふたつの空と、一番星の、やけくそみたいな、くろい青、うすい青、あッちからこっち、鳶を、雲雀を、山にその烙印を押付け、俺には聴こえるよ、泡立ち草に、隠れん坊してる臆病と、憧れと、逃げ出した、脅された、陰を踏み躙られた、はみ出した、手を伸ばしても、千切れるくらいの大きな歌がやってくるぞ。」







未詩・独白 kagayaki Copyright はらだまさる 2006-11-15 17:45:20
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