友人Tよ
山崎 風雅

 友人Tよ
 我が友よ
 お前と知り合ってもう4年になるよな
 一緒にふざけあったり
 人生を語りあったり
 愚痴を聞いたり
 聞いてもらったりしたよな

 お前は今まで苦しんできたよな
 お前の苦しみの半分も俺はわかっちゃいない
 だろうな

 そう
 お前は木枯らし吹く寒い街角を
 まるで一匹狼のようにふらつき
 全身で涙を流しているように見えたぜ

 友人Tよ
 お前は人一倍純情だよな
 人を疑うことを知らない
 澄んだ瞳
 この薄汚れた街の中で
 お前の瞳は何を見つけるんだい?

 友人Tよ
 お前は夢を追いつづけて諦めることをしないよな
 
 友人Tよ
 いつかお前にも春が来て
 その萎み切った心に
 桜吹雪が舞い散り
 女神の祝福がくることを願ってるぜ

 友人Tよ
 疲れてるんだろう?
 
 友人Tよ
 今夜は朝まで付き合うから
 
 友人Tよ
 お前の錆びついた心を潤す酒でも飲みながら
 くたびれるまで飲み明かそうぜ

 友人Tよ
 眠くなったら遠慮なく寝てくれ
 
 

 お前のためのララバイが聞こえてくるようだ



 


自由詩 友人Tよ Copyright 山崎 風雅 2006-11-15 01:46:04
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