紫色の光が冬の夜を始める
ぽえむ君

紫色の光が
車のフロントガラスを突き抜けると
冬の夜を始める
光は焦点へ集まり
紫は黒に変色し
やがては海を創り出す

緑と赤の点滅が
眼球のレンズを通り抜けると
冬の夜を始める
光は脳に集まり
混ざり合い
やがては宇宙を創り出す

どこへ行くともなく
どこを行くともなく
紫色の光の中で
幻と現実が交差する

どこが始まりともなく
どこが終わりともなく
紫色の光の中は
幻想と理性が交錯する

今日もまた
紫色の光が冬の夜を始める


自由詩 紫色の光が冬の夜を始める Copyright ぽえむ君 2006-11-13 22:39:42
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