あたしを食べるつもりで、あたしを食べて。
もも うさぎ


 声を漏らさぬよう

唇を噛み締めたら 甘かった

 なにせあたしの血は 苺シロップでできているし



あなたなんかに 舐めさせてあげない

 ほっておけばすぐ すっぱくなる


すっぱくて泣く

涙は 檸檬水でできていて



すぐ泣くので
 
  それなら 舐めてもいい

 あたしの




殺さないで

      こころに隠し持った

   ナイフは あたしを




 あたしのハートは

   果物ナイフで切られる運命にある






ところで



 静かな夜に あなたのあたたかい言葉が

どうしてあたしの体をどんどん


 冷やしてしまうのか


 あたしの血を もしかして

ナイショで舐めてるの?


 だから 寒いの?







あたしの 夢を 管理して







  唇を ナイショで噛んで








あたしを食べるつもりで あたしを食べて












自由詩 あたしを食べるつもりで、あたしを食べて。 Copyright もも うさぎ 2006-11-12 10:33:13
notebook Home
この文書は以下の文書グループに登録されています。
契約