羊の朝
霜天

よく喋る温かい君の肌は遠くの転換点に於いて何処を通過していくのか
酔い覚めの軽い足取りから目を覚ますといつの間にか越えてしまっていて、楽しむことも出来ない肌触りを懐かしむ、歩道橋の上、今にも落ちそうな涙を受け止めている
今ならとても綺麗なことが書けそうな気がする
華やかな縁取りのパレード、が君の内を通過していく羊の朝
温もりを求めていたのではなく、誰にあげたかったのか
僕らの表面積はとても簡単な理由で計算されている
朝に残る月に手が届きそうだったから
よく喋る温かい君の肌が、触れる


自由詩 羊の朝 Copyright 霜天 2006-11-11 19:48:00
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