異国の空の下の少女
ごまたれ

異国の空の下
少女がうずくまって歌を歌う
時折、猫のように耳を澄ませる
地球の寝息を聞いて
にっこり笑い
そしてまた歌いだす

異国の空の下
少女がそっと立ち上がる
太陽の光がちゃんと行き届いているか
世界を見回すために
爪先立ちになって空を仰ぐ
そして安心してかかとおとす

異国の空の下
少女が地面にうつぶせになる
地球の反対側の笑い声が聞こえるか
胸を躍らせて耳を澄ます
まるで地球を抱きしめているようだと
クスクス笑う

異国の空の下
少女が大声で叫ぶ
世界中に届くことを願って
何度も何度も叫ぶ
誰よりも小さい体で
誰よりも大きな世界の平和を叫ぶ


自由詩 異国の空の下の少女 Copyright ごまたれ 2006-11-10 02:41:19
notebook Home 戻る