空洞
DirectConnection

いつも、僕の心の中は空洞だらけ

心が満たされる事がない

押しては引き寄せてはかえす岸壁への波しぶき

自然に作られた洞穴には幾つもの鍾乳洞

海鳥さえずる荒い白波

虚言と幻想に惑わされ

幻聴とテレパシーに導かれる

たどり着いた先には漆黒の暗闇

ただそこからもれる一筋の光を頼りに彷徨う

その光は意地悪で、灯されては消え

また、灯されては消える

何年経つだろう、意地悪な光に導かれしこの運命

洞窟に足を踏み入れてから、

鍾乳洞の甘い汁さえ飲むことの出来ない現実

自ら赴いた訳ではないその洞窟には

そそのかれた話で創られた

甘い罠だらけ

罠に掛かり傷を癒しては

また違う罠にはめられる

意地悪な光は幾つもあり

様々な色で木漏れ誘う

始め見えてた光も時と共に薄れ

今は蝋燭の灯火の様

それでも、信じるしかない

その消えそうで消えない意地悪な光を

後もう少し・・・後もう少し・・・

その歩みを止めないで歩いている

ただ、その意地悪な光を信じて

今日も僕は明日へと向かう希望を信じて

意地悪な光を頼りに彷徨う

必ず洞窟から抜け出し

誘われし意地悪な光の先に

見える結末を信じて

心の空洞が満たされるまで






















自由詩 空洞 Copyright DirectConnection 2006-11-08 06:43:21
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