徒競走
クラウン

よーい、ドン!
じゃないけれど
私の朝は
いつも慌しい

目覚ましの音を
5回くらい聞いてから
やっとふとんから出て

その後は
ひと通りの仕度を
毎朝と同じように
寝ぼけながら
やっていく

朝食を
ボーッとしながら
食べていると
いつの間にか
家を出る時間を
過ぎていて

靴をはいたら
もう何がなんだか
わからないうちに
徒競走してる

前を歩く
サラリーマンや
同じように走っている
OLさんも
私にかかれば
すいすい抜かれていく

ぜいぜい言いながら
駅に着くと
電車は発車寸前
定期を改札機に押し込んで
また走り出す

プシュー と
扉がしまって
ホッと息をつく

それが私の
慣れてしまった朝
慣れてしまった徒競走



自由詩 徒競走 Copyright クラウン 2004-03-23 00:52:31
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