蛍の光
山崎 風雅

 星の欠片が
 孤独な空を舞っている
 異国の空からやってきた
 B型肝炎
 狼鳴くより
 恐ろしく 
 月に向かって吼えまくり
 
 とうの昔に破った約束
 天才は忘れた頃にやってくる
 反故にできない恨み辛み
 到着時間に遅れてくる弟
 
 やり場のない気持ちは
 ゴミ捨て場に置き忘れた人形
 やっぱり向かいのお爺さんは見ていた

 あの子に言えるわけない秘密
 抱えて転んで
 蛍の光



自由詩 蛍の光 Copyright 山崎 風雅 2006-11-06 00:15:07
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