愛撫
はらだまさる
ほらまどのそとがわではかぜにゆれるきぎがへへってわらいながらやねやねこやでんしんばしらとひみつをはなしあっているからぼくはちいさなちょこれいとをかじりながらだれかがあたたかいこうちゃをそそいでくれるのをまちながらくるぶしにできたかさぶたをかきむしっているんだよわからないだろうそうさわからないんだよぼくはわからないはじめからわかることなんてこのせかいにはなくてぼくはいまでもきみのことがわからないしきっとこれからもずっとたぶんわからないだろうけれどぐうぜんなのかひつぜんなのかこうしておなじじだいをいきおなじことばではなせることをたいせつにおもうんだよねわかるかなろくじゅうおくというとてつもないかずのなかでであうなんてどうかんがえたってきせきだぜいまこうしてぼくのうちこんだもじをながめているきみとこのいまもぼうちょうしつづけるこうだいなうちゅうのなかでみえないいとでこうしてつながっていることがうれしくてしかたないんだよわかるかなあしかもこんなよみにくいぶんしょうをよんでくれるなんてふつうならありえないよねたぶんだからすごくうれしいいんだよわかるかなあだいすきだよきみがおとこのこであろうとおんなのこであろうとだいすきなんだよだきしめてあげたいんだきみにきらわれたってきみがぼくをわすれてきみがぼくをひつようとしなくなったとしてもぼくはそのことでかなしんだりしないよだってきみがすきなんだよぼくはどうしてもきみからおおくをてにいれようとしちゃうけれどぼくにだけはまどわされないでよぼくはきっとやわらかいけものなんだよきみはきみのままであってほしいんだそうなんだよすきだよすきすきすきなんだよいまこのしゅんかんにきみをぺろりとたべてしまうようなけものなんだよやわらかいけものさちいさなちょこれいとみたいにたべてしまうんだよしらないからねしらないよきみがおとこのこでもおなじだよおなかいっぱいのいっぱいになるまでたべちゃうんだこわいよなでもだきしめたいんだそしてだきしめたままねむりたいんだきづかないままわからないまませかいをだきしめてたべてしまうんだやねのうえではなしあってるねこやなんかとおんなじようにびぶんもせきぶんもまるくすもろおとれっくもさてぃもでぃじゅりどぅももりあおがえるもわからないけれどただひとつだけぼくにはわかるんだよきみがすきだってきみにしあわせがおおくありますようにえがおがおおくふりそそぎますように。