遠ざかる子供
山崎 風雅

 見上げる夜空はどこまで続く?
 見果てぬ夢は地平線の向こう側

 牢獄に監禁されし脳味噌は
 時代のエスケープに染まっていくし
 便りを一向によこさない女は
 ネオンの街で夜に遊ぶし

 気晴らしで入ったパチ屋で
 有金全部スっちゃった

 具間見る子供にしか見えない未来の光
 もう、こんな暗闇を歩くしかない僕
 背中にたくさんの荷物を担いで
 流行歌も歌えやしない

 あんなに輝いて見えてたはずの
 銭湯帰りの道は
 ただの夜道になって
 夜の帳が背に重い

 母さんお肩を叩きましょう
 
 涙がでるほどあの頃に帰りたい



自由詩 遠ざかる子供 Copyright 山崎 風雅 2006-10-30 02:09:29
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