さよなら、ブルーベリー
りぃ


張り付いた顔でお絵かき
その指についているジャムは食べたくないよ
甘く赤いのは誰のせい?
君はいつも笑って言っていたね

ふわふわのベッドに包まれて
夢を見ているよ
白くて透明で何にも染まれないいつもの夢だ

涙にだって色はあったよ
遠い昔の話だけど
長い旅路の途中に置いて来たんだって・・・
お爺さまの得意な創り話だった

キウイのタルトが上手く作れないって
君はいつも泣いていた

その涙はうだるように暑い夏の青空の色をしていたよ
遥か彼方に水の匂いまで残して

大丈夫、もう悲しくないね。



自由詩 さよなら、ブルーベリー Copyright りぃ 2006-10-29 22:44:14
notebook Home 戻る