あこがれ
石瀬琳々

あこがれは一番星の良きひかり
    いかにはかなく夜が来ようと


人は行くランボオの詩を胸にだき
    人いきれへと振り返りもせず


鳥は飛ぶただ啼きながらひたすらに
    空になるまで青になるまで


船はつ潮風を帆にはらませて
    水脈みおひいてゆく南をめざし


名も知れぬ草の実ひとつほどの夢
    指でつぶせば染みるその色


短歌 あこがれ Copyright 石瀬琳々 2006-10-27 14:14:23
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薊道