幻想夢の奥底に
こめ

高速道路の横で

光ネオンに包まれうたた寝している

行き交う車をかすりながら

ゆっくりと歩き出す

飛び立つ鶴の群

湖には立ち止まるほど遠くにじむ

髑髏のパレードはかたかたいいながら

とまどいながらとどめを刺した

ルートの中に閉じこめられた睡眠時間

頭痛が痛くて這いつくばって

手のこうに描いてある幻想をつみとってしまいたかった

排気ガスでどす黒く濁った空気を避けながら

真っ黒な晴れの空の太陽の色は

確実に黒に近くなっていった

黒ずくめの男どもが猛スピードで追いかけてくる

振り切るその刃に怒りを覚える

無数の手が差し込める世界は

無限よりも現実を確かな物にした

芽生えたハズの感情はきりきりと不気味に機械音を

流しながらノイズに守られながら

モノクロのトンネルの中で

光がらくたぼろ屋敷

眠たいのに世界をさけびつづけて

声枯れるのど奥底に痛む



自由詩 幻想夢の奥底に Copyright こめ 2006-10-26 22:59:15
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