スイートスポット
たたたろろろろ

きみが涙で、青く弧を描いて
おれがそれより淡い色で、ゆがんだ円を完成させれば

光って

そこは完全におれらの場所だ

意識をそこに飛ばして慎重に体温をあげてゆく


ほら
日溜まりがちぎれて霧散してゆくよ
その一粒に向けて、そうっと目を凝らしてゆくと
すこしずつ何も見えなくなって
おれらは音と白の世界の住人になるんだ




いろんなところにぶつかって光っちゃって、おれ
なにしろ眩しくてなにも見えてないし
それで、きみが笑って




踊って暮らそう  手、つないで
部屋中のものや通行人にぶつかりながら
からだぜんぶをあざだらけにして

それで
なにも見えてないのをいいことにして
そのあざをスイートスポットだなんて呼ぶんだ

ほら、手を





自由詩 スイートスポット Copyright たたたろろろろ 2006-10-24 05:11:43
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