耳のありか
A道化



浮かばない灰皿と程近い場所に 浮かぶ私がいる
沈まない煙を見上げた反動で 沈む私がいる
ここです ここです



ずっと
私のありかを伝えるために
耳のありかが知りたくて 知りたくて
じっと 私だけを
待っている耳があるとして
私にとっての深い宇宙があるとしたら
それは耳だから 宇宙 そこだから
耳が好きだと伝えたくて 伝えたくて
たまらないんです たまらないんです


浮かばない灰皿と程近い場所に 浮かぶ私がいる
沈まない煙を見上げた反動で 沈む私がいる
耳のありかを 教えてちょうだいよ
耳が好きだと ああ 伝えさせてちょうだいよ



2004.2.18


自由詩 耳のありか Copyright A道化 2004-03-18 01:57:54
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