景色
たもつ



虹を食べ過ぎてしまったか
のように少し大きい女の人が
愛という字を
消しゴムで消し続けている
あの鉄橋を渡れば私の故郷があるのよ
と指差す先には
窓がないので
景色の良く見える庭まで
長い廊下を歩く
庭に出ると
正体の淋しいものが遠くまでかかっていて
足元には珍しい草があった




自由詩 景色 Copyright たもつ 2006-10-16 18:47:14
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