彼女は
はな 


ふと庭に
光漬けになって
泣きだしそうな 彼女


まぶしいのは
もうまくがやわらかいから
だったろうか
もし
私が死んでしまっても
このせかいが
ぷつんと
終わったりしませんように
そんないかり肩して そんなこと言っても と
ちいさな彼女はわらったけれども


どうしてもいとしいものがある
ねじまがった冬が
そっと顔をだす庭先で
どうしてもせわしいけれど
すこしずつ でいい
わらっていて


「こんにちは」
はなれないように
いつもそんな風に
ものものに手を振る こと



長引いた春もすぎ
とりこんだせんたくものに
ふうりんの音が
まぎれ

さむいので
くしゃみばかりして


自由詩 彼女は Copyright はな  2006-10-14 20:57:51
notebook Home