彼女は
はな
ふと庭に
光漬けになって
泣きだしそうな 彼女
まぶしいのは
もうまくがやわらかいから
だったろうか
もし
私が死んでしまっても
このせかいが
ぷつんと
終わったりしませんように
そんないかり肩して そんなこと言っても と
ちいさな彼女はわらったけれども
どうしてもいとしいものがある
ねじまがった冬が
そっと顔をだす庭先で
どうしてもせわしいけれど
すこしずつ でいい
わらっていて
「こんにちは」
はなれないように
いつもそんな風に
ものものに手を振る こと
長引いた春もすぎ
とりこんだせんたくものに
ふうりんの音が
まぎれ
さむいので
くしゃみばかりして