酷く楽しそうにでも切なく響く声
こめ

苦しみの果てに何が見える?

真夏のアスファルトからの熱気に倒れそうだった

僕自身を映した蜃気楼はゆらゆら揺れる

あの日のままの気持ちでいるのに

君はそれを気が付かないふり

ゆっくりギターの弦が揺れ

振動音をながすベースはたくましく響き

爆音を川のようにながすドラム音

酷く楽しそうにでも切なく響く声

青空の下の学校の屋上で誰も知らないまま

止まって動かない時計には

時を止める力があるのと勘違いした

真っ赤に燃える太陽は僕の胸を焦がす

世界の果てから響いてくる

切なく苦しく哀しく悔しい

魂の叫びにみんな耳を塞ぐ

強く心を動かす目に見えない何かを

確かな物にしようとして無条件に手を伸ばす

夢の中で僕は泣くし物をなくして

泣きたいのに泣けない

酷くからみついた針金を

引きちぎろうとしてた


自由詩 酷く楽しそうにでも切なく響く声 Copyright こめ 2006-10-12 21:44:16
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