今日の背中
船田 仰


すっかり深夜になった
僕は赤外線にうつるほどの体温だけで
あるこうとおもう
電気の音が重くてめまぐるしい
ほんとに

コンセントのぬけた部屋で
おおいと呼んでみても
きこえないんだろ、どうせ
そして拗ねたふりをして
眠れない口実を思いつくまで

何度も何度も
くりかえした工程のまんなかに
だれかがなんか言った形跡があるんだけど
僕にははやすぎて
とてもくちうつしでは
覚えられそうに、ないんだ
こころから素敵な夜をみつけたいと願っているんだ
やみってどこからがのみこめるはんい?

暗い部屋で待機するよ
息をひそめて
そして拗ねたふりをするんだ
口実をみつけて
あかるくなるまで



自由詩 今日の背中 Copyright 船田 仰 2004-03-16 00:03:48
notebook Home 戻る