花が絶えたら
白雨

 花が絶えたら 私は思う
 私は幾日 生きたかしらと
 北風が灯を消すように
 闇が私を連れてった
 雨が花びら流すように
 夜が私を連れてった
 こうして街の橋げたの
 隅で花売る娘のように
 私は秋を待っていた
 ただ外套着たさに
 私は冬を待っていた・・・
 すると萎れた花たちが
 しばしここらに佇んで
 白い吐息を吐くだろう。
 それは私も同じこと
 黒い外套身に鎧い
 白い吐息を吐くだろう。
 花と私と、
 夜はただ 
 戯言を囁いて過ぎるのみ。
 
 私は秋を待っていた。
 空涙 蝋の流れてる落ち葉
 
 北風が灯を消すように
 闇が私を連れてった
 雨が花びら流すように
 夜が私を連れてった
 花が絶えたら 私は思う
 
 私は幾日 生きたかしらと 


自由詩 花が絶えたら Copyright 白雨 2006-09-30 02:42:03
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