おいど
恋月 ぴの

おいどの大きな者が
持てはやされた遠い昔の
おんなは血を繋いだ。
夜毎
亭主とまぐわって
子を産み
子を育てた。
おいどの小さな者が
持てはやされる今どきの
おんなは血を乱す。
しがらみを化粧で隠し
夜毎
見知らぬ男の腕の中
恋に落ち
愛に溺れる。
もんぺを穿いたおいど
右手にカマを持ち
亭主のマラ憎しと稲を刈る。
パンツを穿いたおいど
右手に財布を持ち
彼氏のマラ恋しと札を切る。
いずれもおいど
生きるということ
総ては束の間、夢の後先。


自由詩 おいど Copyright 恋月 ぴの 2006-09-24 09:50:41
notebook Home 戻る
この文書は以下の文書グループに登録されています。
言霊番外地